皮膚科

こんな症状がある時に皮膚科を受診しましょう。

  • 爪・髪を含む皮膚の異常(痒み・痛み・赤み・変色・水疱・皮ムケ・傷・できものなど)
  • かぶれ、乾燥性湿疹、あせも、アトピー性皮膚炎などを含む湿疹
  • じんましん
  • 乾癬・掌蹠膿疱症
  • 円形脱毛症
  • ピアス装着
受診の際のお願い
症状の出現の時期、きっかけ、治療歴などについて詳しくお尋ねいたします。
お薬手帳、ほかの医療機関での治療内容がわかる物をご持参いただけますと大変参考になります。

よくみる皮膚のトラブル

湿疹・皮膚炎 : 乾燥性湿疹脂漏性皮膚炎、異汗性湿疹アトピー性皮膚炎、など

原因、誘因が判る物はそれを避け、治癒を目指します。
原因が不明の場合も多いのです。
皮膚のバリア機能の低下でドライスキンの状態になり、外からの刺激に対して炎症が起こる事もあります。
痒みがあっても掻かないで外用・内服などで治療します。
湿疹の為に汁が出ている時でも入浴の際に石鹸を使った方が良い場合が多いので、不安がある時はご確認下さい。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎では近年、アレルギー性の側面よりむしろバリア機能障害が問題視されています。
適切な外用などで症状を十分、継続的に治療する必要があります。
また、アトピー性皮膚炎の方では皮膚の細菌やウイルスの感染症を伴うこともあり、いつもと違う皮疹が出たら早めに受診する必要があります。

じんましん

一つ一つの発疹は24時間以内に引く赤み、痒みです。全身のあちこちに出没します。食べた物が原因ではない事が多く、時に慢性化し、数年かかる事があります。
治療は抗ヒスタミン剤の内服が中心です。内服薬は、沢山の種類があります。数日飲んでも効かない場合、変更するとうまく行く事が多いです。
薬との相性が悪いようでしたら遠慮なく、早めに診察を受けて相談してください。
症状が軽くなってもすぐに治療を止めると再発したり慢性化したりしやすいので治ってからも1~2週間ほどと長く内服する必要があります。
治療を終わる時期についても診察の際に、良く確認する必要があります。

感染症 : 細菌感染症、ウイルス感染症、真菌感染症、など

細菌感染症:蜂窩織炎、化膿性爪囲炎、伝染性膿痂疹(とびひ)、感染性粉瘤、毛嚢炎、にきびなど

抗生剤の内服や外用で治療します。
他の科、他の病院からの処方も含め、最近飲んだ薬が効き目に影響する事もあります。
お薬手帳など最近の服薬履歴が判る物を見せて頂くと治療がよりスムーズです。
同じ病名でも、発疹の程度や時期などにより、入浴や生活の制限が変わって来ます。
診察の際に良く確認しましょう。


ウイルス感染症:水痘(水ぼうそう)、帯状疱疹、単純ヘルペス、風疹(三日ばしか)、麻疹(はしか)、伝染性軟属腫(水イボ)、疣贅[ゆうぜい](イボ)など

ウイルスの種類によって内服、外用、処置等で治療します。
※感染性が強い水痘、風疹、麻疹が身近で流行っているなど疑わしい際は、受付手続きの時に早めにお知らせ下さい。
・水イボは、ピンセットで摘除します。
思春期までには自然治癒するとは言うものの、それ自体が痒く掻いて広がったり、化膿したりする事が多いので数が少ないうちに早めに治療する事をお勧めします。
手早く、できるだけ1回の処置で治すようにしますが、あとから出て来る物もあり、数回の治療が必要な事もあります。
・イボは、主に液体窒素で凍結治療をします。
病型により内服のみで治療する場合や併用する事もあります。
市販のイボ治療用の軟膏等でこじれる事もあります。
手足の皮膚にプツッと固いところが出来たらイボかもしれません。早めに皮膚科を受診して下さい。
陰部のイボでは専用の外用剤を処方する場合もあります。


真菌(カビの)感染症:足白癬(みずむし)、体部白癬(ぜにたむし)、爪白癬、癜風(くろなまず)、カンジダ症

・みずむし 足が痒いのはみんな水虫?→いいえ
足が痒いけど検査で白癬菌が見られない方もあります。
足の湿疹など紛らわしい病気もあります。
市販の水虫の薬でかぶれることもあります。
足が痒い時はまず皮膚科をして受診ください。
他の真菌感染症も顕微鏡で菌を確認して、おもに外用で治療しますが、爪白癬や格闘技をする方の体部白癬(顔、頭を含む)の場合などは内服をおすすめします。

腫瘍性病変(できもの) : 母斑(ほくろ)、脂漏性角化症(=老人性のいぼ)、血管腫、メラノーマ、皮膚扁平上皮癌、基底細胞癌、など

良性の物と悪性の物とをダーモスコピーなどを用いて区別します。区別が難しく、皮膚生検などの検査が必要な場合や手術が必要な場合は適切な医療機関にご紹介します。良性で凍結による治療が適切な場合は液体窒素で凍結治療をする事があります。

温熱・寒冷・圧迫などによる皮膚障害 : 熱傷(やけど)、凍傷(しもやけ)、鶏眼(うおの目)、胼胝(たこ)、など

熱傷

熱傷では通院で治療可能な範囲の物を治療し、それ以上重症であれば連携病院などにご紹介します。
熱傷を負ったら、まず着衣の上からでも流水などで冷やしてください。
アロエや油、市販の薬はつけない方が治りは良いです。
ティッシュペーパーを貼り付けたり、絆創膏やラップを使ったりしたため細菌感染を起こし、治りが遅くなる例もあります。
浅い熱傷では2週間くらい、アンカや湯たんぽなどで低温熱傷となった深い熱傷の場合1~2か月くらいが治療期間の目安になります。
熱傷の深さ、範囲や熱傷の場所、感染を伴っているかなどで傷痕の残り方が変ります。


凍傷(しもやけ)

凍傷は手足耳などに急に寒くなった時などにできます。
子供の病気のように思われますが、ご高齢の方でも血流不全などのため激しい凍傷になる場合もあります。
外用内服などの治療と並行して生活の注意もいたします。


鶏眼、胼胝

それぞれ削る治療をしたり、外用したりします。
圧迫を避けるような工夫もご説明することもあります。

乾癬 掌蹠膿疱症

一部遺伝にともない主に中年以降に発症する角化異常症です。
内服・外用・光線治療(ナローバンドUVBによる紫外線治療)などを行います。

円形脱毛症

ストレスはかならずしも原因ではなく ストレスがあるに違いないと思い込むためにかえって治療がうまくいかない場合もあります。
いったん発症したら元にもどるまで1年くらいと長期間治療を要する事もあります。
原因の分らないことが多いのですが毛周期の異常も起こります。
内臓の病気と関係ない方が多いのですが、ほかの病気の合併はないか検査をする事もまれにあります。
主に外用・内服などで治療いたします。
他に、色素斑(肝斑など)、紫斑、自己免疫性水疱症などの診察も致しております。

ピアス装着

チタン製のピアスを装着いたします。
18歳以上(高校卒業以降の)方のみ施行いたします。金属アレルギーが心配な方は予め金属パッチテストをすることもできます。
※検査は予約が必要です。検査には数回の受診が必要です